十日町Unity(ユニティ)
十日町Unityは、「車いすバスケを通じての共生社会づくり」を目指して、今年結成された車いすバスケットボールのクラブチームです。
ヘッドコーチ兼選手に20年以上車いすバスケットボールのプレイヤーとして活躍する松永哲一さんを迎え、小学生から60代まで、性別や障がいの有無に関係なく、みんなで楽しく車いすバスケットボールを楽しんでいます。



Q.何をしている団体ですか?
A.今年結成したばかりの、車いすバスケットボール(以下、車いすバスケ)の団体です。
車いすバスケを通じての共生社会づくりを目指し、みんなで練習をしたり、大会に参加したりしています。
年間の大会予定としては、新潟で行われる「ふれあいカップ」と、8月20日に第1回が行われた「十日町ロータリークラブ杯」の2つを基本として、それに合わせて動いています。




Q.なぜこの活動をしようと思ったのですか?
A.最初は、車いすの体験会という形で始めました。
その中で、ネージュスポーツクラブの関口事務局長(以下関口さん)が「十日町市に車いすバスケの団体を作ろう」という夢を掲げ、その設立に向けて活動を行っていました。
しかし開始当初、今から5年くらい前はまだ来てくれる人たちが3人くらいしかおらず、参加者を増やすために小学校へ自分たちから車いす体験どうですか?とお願いをして、小学生に実際に車いす体験をしてもらう活動を続け、人数を集めることができました。
この活動の一番の目的は、スポーツを通じての共生社会づくりです。

車いすバスケは、性別や年齢、障がいの有無に関係なく、こどもから大人まで、健常者の方も含めて出場できるようになっていて、「スポーツを通じた共生社会づくり」という目的に適したスポーツだと考えています。

私(松永)が主に活動している「新潟WBCチーム」は、日本車いすバスケットボール連盟に加盟しているチームで、全国大会に向け本格的な活動をしています。
それに対して十日町Unity(以下、Unity)は、小さなこどもや、初めて車いすに乗る方もいるので、いきなり車いすに乗ってバスケをしようといってもなかなか難しいので、「ツインバスケットボール(以下、ツインバスケ)」という方式を採用しています。
車いすバスケも通常のバスケとゴールの高さ(3.05m)やコートの広さ、基本的なルールなど同じです。
なので、始めたばかりの人が車いすに乗ってシュートを打ってもなかなかゴールまで届きません。
ツインバスケでは、通常のゴールの他にコート上に高さ1.2mのゴールがもう1つあります。
シュートを打てるゴールが2つずつあるので「ツインバスケ」と言います。
1.2mの方のゴールはシュートできる人に制限があるなど細かいルールがあったり、障がいのある方の場合はその度合いによって出場できるメンバーが決まるのですが、詳しくは下記HPをご覧ください。

一般社団法人日本車いすバスケットボール連盟HP

一般社団法人日本車いすツインバスケット連盟HP

Q.どのようなメンバーで活動していますか?
A.
下は小学2年生から、上は60代のおじいちゃんまで、男性女性各年代幅広くいて、家族みたいな感じです。
障がいを持っている人もいますが、9割が健常者と言われる人たちです。
障がいのあるなしに関係なく、みんなで車いすバスケを楽しんでいますし、初めて車いすに乗る人でも、2、3回練習すれば動けるような感じでUnityのメンバーは結構上手ですね。

Unityではわいわい楽しく過ごしていて、学校の先生が驚くくらいだったりします。

人数としては今25人くらいです。
メンバーは随時募集しています。
ただ、車いすの数の問題があって、競技用の車いすは今13台しかなく、メンバーには交代しながら乗ってもらっています。
今一番の問題はそこで、参加するメンバー全員分の車いすがあれば、全員で同時に練習ができるのですが、今は例えば20人練習にきたら10人ずつに分けて交代で車いすを使った練習を行い、乗っていない時はパス練習とか走り込みとか、車いすを使わなくてもできる練習を工夫して行ないたいと思ってます。
13台のうちの5台は、今から2年前にネージュスポーツクラブさんが応募して、24時間テレビさんから贈呈してもらいました。
残りは自分が前にいたチームのOBの方などからお古をいただいたりして集めました。
競技用の車いすは1台(新品で買うと最低でも)40万くらいします。
本格的に競技をしている人だと大体3年くらいでフレームが割れたりと修理が必要となるのですが、修理するより新調する方が安く済んだりするので、それで使わなくなった車いすを譲ってもらっています。

障がい者スポーツって、車いすバスケに限らず、需要が少ないので部品が高かったり、個人毎の身体に合わせてカスタマイズする必要があったりするなど、基本的にどのスポーツもお金がかかります。
なので、まだまだ足りてはいないのですが13台の車いすを確保できているというのはとてもありがたいです。




●車いすは、全部で13台




Q.いつ、どこで活動をしていますか?
A.
第2火曜日の夜と、第2土曜日の午前中の月2回、総合体育館で練習を行っています。

こどもたちからはもっとやりたいという声もあがるのですが、場所の確保がなかなか難しい状況です。
個人的にも火曜には毎週やりたいなとは思っています。
ただ小さいお子さんが多いので、親御さんの送り迎えの問題などもあって今は月2回のペースでやっています。
月2回といっても両方参加する人は比較的少なくて、どっちかに参加するという人が多いですね。




Q.団体の最近の様子について教えてください。
A.
8月20日に「十日町ロータリークラブ杯車いすバスケットボール大会」がありました。
Unityは人数が多かったので、A・Bの2チームに分けて参加しました。
一番の感想は「驚いた」でした。
結成したばかりのチームでしたが、優勝したチームを相手にこどもたち含めてちゃんと戦えていたんです。
また、こどもたちの中にはまだちゃんと教えていなかった「トラベリング(ボールを持ったまま2回以上車いすを漕ぐ)」やドリブルがしっかりできている子もいました。
試合後にどうしてできたのか聞いたら「自分で車いすバスケの映像を見て覚えた」そうで、こどもたちの成長にとても感動しましたし、それに負けまいと大人たちも一生懸命動いていて、大会に参加して良かったと思いました。

今年はもう大会への出場はありませんが、その分、せっかくなのでこどもたちが自分たちで自主的に覚えてきたこと(ドリブルとか)をきちんと身につけてもらえるよう教えたり、競技的な形の練習をもっと進められたらいいなと思ってます。
もちろん、そういった形の練習が楽しくない、やりたくないと思う子もいるかと思うので、そういった子には違う形の、楽しい練習をしてもらうなど、スタッフと協力して一人一人の様子に注意しながらやっていきたいです。
Unityのスタッフ陣はとても優秀なので、そういった細やかな対応ができ助かっています。

また、来年こそはふれあいカップに参加したいなと思っています。
ふれあいカップには県外のチームも来るので、出場出来たらまたいろいろと刺激になっていいと思います。




●ロータリークラブ杯で優勝した「ヨーダチーム」


Q.活動して感じたこと、思いをお聞かせください。
A.
8月20日の大会でのこどもたちのように、正直「まだできないだろうな」とこっちが思っていることをやってしまうようなこどもたちのすごさや、こどもから大人まで一緒に活動できることが、本当にスポーツを通じての共生社会ができているなと感じています。

最初自分と関口さんの2人で始めたことだったので、メンバーがどんどん集まって、大会に参加できて、こどもたちの成長を感じられてと、すごくグッとくる大会でした。




Q.今後の展望を聞かせてください。
A.
最近、学校の部活動が廃止されていくような話があります。
そうなるとこどもたちはスポーツをする機会がどんどん減ってしまうのではないかと心配しています。

私の将来の夢は、部活としてバスケができないこどもたちを集めて、例えば十日町地域だったらネージュスポーツクラブさんに面倒をみていただいて、Unityみたいクラブチームをあともう一つ作りたいんです。
そして他の地域の同じようなクラブを誘って、学校の部活で地区大会をするように、1年に1回その各地域のクラブチームで大会ができたらいいなと思っています。

実現するためにはいろいろと課題がありますが、県内には既に地域でこどもたちにスポーツの場を提供するような取り組みをしているところもあるので、良いところを参考に実現できるよう取り組んでいきたいです。




Q.その他伝えたいことがあればご自由にメッセージをお願いします。
A.
競技用の車いすを提供してくださる方がいらっしゃいましたら、ぜひご連絡ください!
車いすバスケをやってみたい方も随時募集しています。
まずは見学からでもいいですし、3回までは無料で体験ができます。
ぜひお気軽にお問い合わせください。

団体情報
目的
スポーツを通じての共生社会づくり
活動内容
車いすバスケットボールの練習や大会への参加、普及活動など
活動日時
第2火曜日18:30~20:00
第2土曜日 9:30~11:30
場所
十日町市総合体育館 アリーナ北側(奥)
問合せ先
事務局(NPO法人ネージュスポーツクラブ) 丸山
電話:025-752-4377(十日町市総合体育館)
こんなことできます
・競技用の車いすに乗れます
・たくさん(いろいろな世代の)友達ができます
協力してほしいこと
・競技用車いすの提供(新品・中古どちらでも)
・参加者の募集(障がいの有無は関係ありません)

バックナンバー
2023年2月  まちなか手芸部まちなか手芸部

2023年1月  妻有の里 地域医療・地域ケアを支え隊(病院を応援し隊)

2022年12月  絵手紙サークルつわぶき

2022年11月  スノーボランティア夢雪隊(むせつたい)

2022年10月  焼物クラブ

2022年9月  十日町Unity(ユニティ)

2022年8月  デジカメしよう華(か)

2022年7月  十日町市ロケ応援団

2022年6月  若葉絵(わかばかい)

2022年5月  特定非営利活動法人 らいぶフォーラム

2022年4月  公益社団法人 十日町地域シルバー人材センター

2022年3月  大地の芸術祭サポーター こへび隊

2022年2月  東部地区振興会

2022年1月  石仏・語らいの家

2021年12月  十日町ほっつきあるきの会

2021年11月  十日町音声訳サークル

2021年10月  伊乎乃(いおの)の里・縄文サポートクラブ

2021年9月  明石書道会

2021年8月  十日町市消費者協会

2021年7月  社会福祉法人十日町市社会福祉協議会:フードドライブ

2021年6月  Group 花しごと

2021年5月  特定非営利活動法人ほほえみ

2021年4月  NPO法人日印交流を盛り上げる会

2021年3月  とおかまち随筆クラブ

2021年2月  特定非営利活動法人セーフティネットぼうさい

2021年1月  絞り藍遊夢(しぼりあいゆうむ)

2020年12月  十日町おやこ劇場

2020年11月  だんだん会

2020年10月  芋川遊志の会

2020年8月  特定非営利活動法人ネージュスポーツクラブ

2020年7月  特定非営利活動法人 十いろ

2020年6月  特別非営利活動法人 桂公園こどもランド

2020年5月  未来プロジェクト

2020年3月  十日町健康麻将の会

2020年1月  『越後妻有 おーい!昔』渡辺正範さん

2019年12月  NPO法人ハートケア・ぼちぼち

2019年11月  中条郷土史クラブ

2019年10月  ひのき屋ライブinまつのやま実行委員会

2019年9月  とおかまちあるき実行委員会

2019年8月  えんぴつ彫刻 高橋雅人さん

2019年7月  000(オルト)

2019年6月  やまんなかマルシェ実行委員会

2019年5月  十日町市民吹奏楽団

2019年4月  仁田熊野社神輿会

2019年3月  NPO法人水沢んしょ

2019年2月  フォルトネット

2019年1月  なかよしランド(十日町市中央公民館事業)

2018年12月  上野しちんち楽会

2018年11月  レクダンスサークル


団体情報
・市内NPO法人 (十日町市ホームページ)
・分じろう・十じろう登録団体
・公民館利用団体リンク
・川西公民館利用登録団体一覧
・生涯学習人材バンク
・十日町市社会福祉協議会ボランティア団体一覧